「え?今日ルルーシュ誕生日なの?!」
「言ってなかったか?」
「聞いてないよ!」
留学先で出会った友人は大変親切で(時々意地悪で、天然だが)何かしら恩返ししたいと思っていたのに
「何も用意してないよ」
「別に構わない、というかこの年になるとそんなに意味は無いだろ」
「そんな事ないよ、誕生日だよ」
「ルルーシュー、はいこれ」
「リヴァル?」
「なんだ?」
「誕生日だからパス○ルのプリン」
「もらっとく、それでその心は?」
「明日までのレポート見せて」
「しょうがないやつだな、ほら」
「サンキュー。スザク凄い顔してるぞ」
「リヴァルはプレゼント用意してたんだ…」
「まあ下心つきですが」
「僕もなんかルルーシュに…」
俺バイトあるから先に帰るなーというりヴァルの声をBGMに、かばんの中をあさる。なんか持ってたっけ、うーん学校に必要なもの以外持ってこない性格があだになった
「スザク、じゃあこれくれ」
「え?なに」
彼が指差していたのは昼に買った購買の袋だった
「全部食べきったから何も入って…あ」
新商品のシールにつられて買ってしまった某メーカーの紅茶が入っていた
「飲みかけだけど」
というか甘すぎて飲めなくて、一口飲んで早々にギブアップしたのだ
「構わない。くれるか?」
「はい、どうぞルルーシュ。」
「ありがと」
こころなしか嬉しそうに見える
「紅茶そんなに好きだっけ?」
「珍しいじゃないかストロベリーティー」
「苺好きなんだ」
「プリンと同じくらいには」
「それじゃリヴァルのプレゼントに並んだね」
「なんだそれは。そろそろ帰るぞ」
いつもの黒い制服と茶色の鞄を持ったルルーシュの手に
いつもには無い、水色のプリンの入った箱とピンクのパック
「ルルーシュ、来年はプリンと本物の苺をあげる!」
「…楽しみにしてる」
来年の誕生日にはもっとルルーシュことを知って、ルルーシュの隣にいたいと思う。
「誕生日おめでとう、ルルーシュ!!」
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